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ドラゴンボール Z KAKAROT レビュー
PS4

評価
システム   7
シナリオ   10
サウンド   8
グラフィック 9

プレイ時間:40時間ほど
ドラゴンボールは名作である

システム

ジャンルは非オープンワールドのアクションRPGです。
ワールドマップから各マップに移動し、発生しているメインサブクエストをクリアしていく感じです。
メインのゲームシステムは戦闘の部分で、格ゲーに近いアクション性という印象です(他デベロッパーになりますがドラゴンボールゼノバースに近い印象でした)
プレイヤーがレベリングを行うなどで変動するとは思いますが、お互いの体力ギリギリで勝ち負けが決まる場面が何度かあり、バランスの良い難易度であったと感じました(ちなみに難易度選択はありません)。
敵AIはゲームが進行するほど賢くなっていき、攻撃の隙が無くなっていきます。その隙を見極めてかめはめ波をぶち込むのは快感でした。
不満点は、コンボ初動打撃〇ボタン連打や回避のための×ボタン連打など連打ゲー的なところがあり指が疲れる、マップ探索の時に無限に湧く雑魚敵とのシンボルエンカウントが面倒、などがありました。
戦闘部分全体で言えば楽しい体験であったかと思います。

他の部分は、マップ内に散りばめられたアイテムを舞空術で移動しながら回収するシューティング的なもの、レースや野球などのミニゲーム、素材を集めて料理をクラフティングなどがあります。
この戦闘以外の部分はあくまでサブ的な要素であり、それほど力を入れて作られているようなものではなかったように感じました。
クラフトした料理でパラメータが上がるというシステムがあるのですが、全く手を付けずにゲーム進行させてしまいました。
レースなどのミニゲームも昔からあるようなもので、報酬も大したものはなく、手を付けていません。

ビルドのシステムですが、レベルアップ、スキルツリー、料理によるパラメータ上昇などがあります。
スキルツリーについては分岐のない一本道がいくつかあるだけで、自分なりのビルドを作り上げるといった楽しみ方はできませんでした。

他には、登場キャラとのイベントで手に入るキャラエンブレムを、戦闘能力上昇、経験値入手量上昇などいくつかあるボードに貼り付けることでバフ効果が得られるシステムがあります。
関わりのあるキャラエンブレムの組み合わせで効果上昇などがあり楽しく感じたものでしたが、さほどゲーム性に深く食い込んでいるとは感じられず、収集要素に近いものであったという印象です。

シナリオ

メインストーリーは原作コミックが忠実に再現されています。
正確に言うとラディッツから魔人ブウまでです。

フリーザ編まではキャラを動かして原作シーンを描写していた印象でしたが、セル編からはナレーションと一枚絵で再現する場面が多くなっていた印象です。
ゲームをプレイしていて時折感じることなのですが、プレイの進行が進むにつれ場面描写が荒くなる、というものがあります。
恐らく締め切りに間に合わせるために起こるものではないかと妄想しますが、開発側の苦労が感じられる部分でもあります。

グロ描写が削られています。原作では頭が潰れるなどの描写がありましたがゲームではソフトな演出になっていました。

原作とは違った展開の部分がいくつかありました。
印象に残っている例としてはブウ編の部分です。
原作ではブウとサタンと犬のベエが戯れているときに悪人にベエが撃たれサタンが悪人をぶちのめすという僕がドラゴンボールで一番好きなシーンがありましたが、ゲームではサタンが撃たれるのみに省略されていました。
ゲームで一番残念に感じた部分かもしれません。
他の方の話ではサタンの声優が亡くなったことによりついた新しい声優が過去の声優と同じ演技ができないという理由らしいのですが、ぜひ挑戦していただきたかったです。

グラフィック

プレイ中の背景やキャラのモデリングはそれほど優れたものとは思いませんでした。
戦闘中の技の演出はよかったです。
そしてなんといってもムービーが素晴らしいです。原作ファンも満足する出来でしょう。
ゲームシステムと同等に力を込めて作られているのがわかりました。
例えが正しいか不安ですが、アニメ映画のようなクオリティでした。

サウンド

印象的なのはやはりオープニングテーマのCHA-LA HEAD-CHA-LAでしょうか。
盛り上がり部分でこれが流れるとテンションが上がります。
そして名声優の面々。リスナーとも声優の話で盛り上がりました。
聞きなれた声優の声を聞くのは楽しいです。

総評

原作が好きということもあり楽しめました。やはりドラゴンボールは名作であると再認識させられました。話の展開が面白い。
ゲームシステムとしては戦闘部分のみ評価するといった感じです。
そしてムービーが素晴らしい。
原作を細かく追っていますので、ドラゴンボールを知らない方でも楽しめる作品ではないしょうか。